豊洲みみはなのどクリニック | 東京都江東区豊洲の耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科

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突発性難聴

突発性難聴

1)突発性難聴とは

突発性難聴は、ある日突然、片方の耳が聞こえなくなる病気です。通常は片側性(一方の耳のみ)で、反対側の耳は正常です。
はっきりとした原因はまだわかっていませんが、次のような要因が関係していると考えられています。

  • 内耳(ないじ)への血流障害:耳の奥の「蝸牛(かぎゅう)」という聴覚の神経が血流不足で障害される。
  • ウイルス感染:風邪などのウイルスが内耳の神経に炎症を起こす。
  • ストレスや疲労:自律神経のバランスが乱れて内耳の機能に影響を与える。

耳が聞こえにくくなるだけでなく、耳鳴りや耳の詰まった感じ(耳閉感)、めまいを伴うこともあります。

2)診断

診断は、突然発症する感音難聴(耳の奥の神経の障害による難聴)を確認することで行います。
次のような検査を行います。

  • 純音聴力検査:どの程度聞こえが低下しているかを調べます。
  • ティンパノメトリー検査:中耳(鼓膜の奥)の圧力や鼓膜の動きを確認します。
  • 平衡機能検査:めまいがある場合に行います。
  • 血液検査:糖尿病や高脂血症、ウイルス感染などの影響を調べます。
  • MRI検査:まれに聴神経腫瘍など他の原因を除外するために行うことがあります。

診断は「突然の発症+片側の感音難聴+原因が特定できないこと」が基本となります。

3)治療

突発性難聴は、発症から治療開始までの時間が非常に重要です。できるだけ早く、発症から1週間以内に治療を始めることが望ましく、どんなに遅くとも2週間以内には治療を開始する必要があります。

主な治療法
① ステロイド療法 内耳の炎症やむくみを抑えるために、ステロイド薬(プレドニゾロンなど)を使用します。通常は内服または点滴で行います。聴力の改善がみられない場合は鼓膜から直接ステロイドを注入する「鼓室内ステロイド注入療法」を行うこともあります(当院では実施しておりません)。
② 血流改善薬・ビタミン製剤 内耳の血流を改善し、神経の修復を助ける目的で使用されます。ビタミンB12製剤(メコバラミンなど)も併用されることがあります。
③ 高圧酸素療法 耳の血流や酸素供給を増やすために行う治療です。加圧された酸素の中に一定時間入ることで内耳への酸素供給を高めます。専門施設にご紹介いたします。
入院治療が必要な場合

次のような場合は、入院での集中的な治療が望ましいとされています。

  • 聴力低下が高度(重症例)
  • めまいを伴う場合
  • 糖尿病・高血圧などの全身疾患を合併している場合
  • 自宅での内服管理が難しい場合

当院では外来での初期治療を行いますが、重症例や合併症のある方は入院治療が可能な医療機関へご紹介いたします。

4)経過と予後

突発性難聴の経過はさまざまですが、次のような結果が報告されています。

  • 約1/3の方はほぼ治癒
  • 約1/3の方は部分的に回復
  • 約1/3の方は聴力の改善がみられない

また、発症時の重症度(聴力低下の程度)が予後に大きく関係するといわれています。
早期に治療を始めることで改善の可能性が高まりますが、発症から2週間以上経過すると聴力の回復が難しくなる傾向があります。
再発は少ないものの、ストレスや疲労、生活習慣の乱れが再発の誘因となることがあります。

まとめ

  • 突発性難聴は、突然片耳が聞こえにくくなる病気です。
  • 血流障害やウイルス感染、ストレスなどが関係していると考えられています。
  • 発症からできるだけ早く、遅くとも2週間以内に治療を開始することが重要です。
  • 治療はステロイド薬が中心で、重症例や合併症をもつ方は入院治療が必要な場合があります。
  • 早期発見・早期治療が回復への鍵です。